2017年、light sourceに突如、「クリームソーダ」と「カレーライス」の合計100点の絵が、展示されます。
「クリームソーダ」の絵を描いた男の名は、内田翼。フリーペーパー「実験」を主宰し、日常の些細なものから、宇宙空間まで目を向ける、現代美術作家の一人です。彼が描くクリームソーダを中心とした数点の作品からは、宇宙空間からとり残された独立した世界を感じることができます。また、時間からの抜け道を示唆しているようにも見えます。ただ、ただ、ぽっかりと空いている空間は「孤独」とはまた別のどこかの入口に繋がっているかのようです。
時を同じくして「カレーライス」を描き続けている男がいます。男の名は黒岡まさひろ。黒岡は、音楽活動と平行しながら、絵、物語、マンガとあらゆる表現活動を立ち止まることなく続けてきました。黒岡の描く1枚1枚は、さしづめ絵日記のようでもあり、カレーライスを中心とした賑やかな登場人物たちとの交流録のようにも見えます。数点を並べた時、わたしたちは、そこに一本の青い炎の意志ようなものを感じとることができます。
それぞれの作品から、わたしたち自身が「現在地」「出会い」「選択」「運命」ということをより強く意識させられることになるでしょう。二人の展示は1日だけですが、15時からの絵にまつわる対談(無料)、17時からの演奏会(要予約)を予定しています。近年の、内田翼と黒岡まさひろの活動を1日で網羅する充実の1日。内田と黒岡の世界に、足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
内田翼 【クリームソーダ絵師】
クリームソーダ絵師に師事するも、バニラアイスの描き方に食い違いが生じ破門される。夏になると喫茶店に出かけ、ただただ客人がクリームソーダを注文するのを待つものの、アイスコーヒー多し…自らの気泡やポリゴンみたいなのを模索する。
フリーペーパー「実験」主宰。
http://uchidatsubasa.com/
黒岡まさひろ 【カレー画家】
小学4年生より家カレーを愛し、以来、約1/4世紀カレーにとりつかれた男。自分でスパイスを買い集め円盤カレー道場に出演する。
2007年から2015年までホライズン山下宅配便で活動。近年は、名古屋のバンド紙コップスと合体した「あたらしい注文」(2016)や、金管、木管、総勢13人の「黒岡オーケストラ」(2017)などで精力的に活動中。
http://kurookamasahiro.tumblr.com/